インディー/メジャー関係ない。多くの人に音楽が届いて欲しい-The Royal Conceptインタビュー

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圧倒的なメロディセンスとロックバンドとしてのプレイアビリティが光り、今年の新人バンドの台風の目となっているThe Royal Concept。そんな彼らの1stフルアルバム『Goldrushed』のプロモーション来日中のインタビューを奪取! ソングライティングを行なうデヴィッドを中心に、本アルバムの楽曲製作の過程や、リスナーとしての音楽観、そしてバンドのこれからを丁寧な言葉で語ってくれました。

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コンセプトは設けず、自分たちの方向性を探っていくなかでできた1枚

■1stEPリリース以降、2年間のThe Royal Conceptの軌跡が分かるアルバムになっていると思いますが、手応えはどうですか?

デヴィッド(vo/g/key):今回のアルバムは、1つ1つの楽曲はもちろん気に入っているし、全体としてもまとまりがあるに仕上がった。デビューアルバムとしては、自分たちのなかでこれ以上ないものが完成したと思っているよ。

■アッパーな楽曲が多いですが、アルバム全体のテーマやコンセプトを設けて作られたのでしょうか?

デヴィッド:特に設けなかったよ。なにしろ、これがアルバムを作る初めての経験だったから、自分たちのバンドの音とは何かを探りながら1曲1曲作っていくという感じだったね。ただ、製作過程で共通したビジョンとしては「できるだけ楽しんでやる」、「色んなスタイルに挑戦して納得のいくものを見つける」ということは意識していた。

■製作過程で、自身のバンドの方向性が見えたターニングポイントとなった曲はありますか? 私自身は「In The End」が1つの核になっているようにも思えたのですが。

デヴィッド:「In The End」は間違いなく大事な1曲だね。歌詞もトリッキーなシチュエーションの男女の状況を上手く歌詞に落とし込めたから、特にお気に入りなんだ。実は自分の歌声が好きではないから、ミックスのときにいつもミュートしてもらっているんだけど、初めてすんなりと受け入れられた楽曲でもあるんだ。

同時に、バンドの方向性が見えていった楽曲としては、アルバムのタイトルにもした「Goldrushed」かな。実は40バージョンくらいの別テイクを録っていて、様々な音を試すなかで自分達が一番しっくりきたのを収録したんだ。さっき話した通り、もともと明確な方向性がなかったから、自分たちの音というものを色々試す中で、「これだ!」と思えるフィーリングのものを見つけられたのは大きかったね。自分たちが「これだ!」と思える感覚に近づける術を見つけられたから、1つの大きな柱になったと思う。


The Royal Concept “Goldrushed” – Live at Suite 268

■ソングライティングは、どういう形式で行なっているのでしょうか?

ポヴェル(Dr):デヴィッドがまずメロディとコードを書いて、ひと通りデモを作ったあと、みんなで意見を出し合って、使う楽器や音のバランスを決めていくというスタイルだよ。

デヴィッド:トータルでどんな音に仕上げるかは、プロデューサーでもあり、サウンドテクニックのプロでもあるポヴェルの影響によるところが大きいね。
作曲方法としては、街中を歩いているときに歌詞とメロディを思いつくことが多いな。それを家に帰ってギターやピアノでコードや譜面に落としてくという作業をする。本当はメロディと歌詞が同時に思いついたらベストなんだけど、それは結構稀なケースかな。

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メジャーとかインディーとかそういう括りで聴く音楽を選ぶのは野暮


■同年代で意識するバンドや影響を受けているアーティストはいますか?

ポヴェル:あるアーティストの楽曲全てに影響を受けているということはないね。あるアーティストの1楽曲だったりとか、それは本当に色んなバンドの色んな要素から刺激をもらっているから。ただフェイバリットを挙げるとすれば僕らは共通してVampire WeekendとかHAIMが好きかな。


Vampire Weekend – Diane Young


HAIM – The Wire

デヴィッド:ある曲のギターリフは明らかにThe Strokesの影響が感じ取れるはずだし、僕のボーカルスタイルや声質はPhoenixと比較されることも多い。でも、同世代の本当に色んなバンドに色んなところで刺激を受けているんだよ。同時にRufus Wainwrightがずっと大好きで、彼のメロディや楽曲からとてもインスパイアされているんだけど、一聴した程度では、その影響を感じ取ってくれる人はほとんどいないんだよね。


Rufus Wainwright – The One You Love

■自分たちの音楽をどんな人に聴いて欲しいと思いますか?

マグナス(B):あらゆる人だよ(笑)。シーンは特定していないんだ。

デヴィッド:バルセルナでライブをしたときに、フロアが気取ったヒップスターばかりで、お互いを牽制し合っている雰囲気にやりづらさを感じたんだ。そういう人たちだけが集まると、そうしたコミュニティ外の人にとって近づきにくい雰囲気になってしまうから。別にコールドプレイみたいに、メランコリックで皆が受け入れられる壮大な楽曲ばかりをやるバンドを目指しているわけではないんだけど、かといって、リスナーを選ぶバンドにはなりたくないんだ。

■メジャーのリスナーがいいとか、インディーファンがいいとかではなく、自分達の音楽が広く届くことが理想ということなんですね。

デヴィット:うん、だって僕自身、1リスナーとしてそういう聴き方をしないし、そういう風に分けて考えるのはすごく野暮なことだなって思っているから。

■気が早いですが、次のアルバムやThe Royal Conceptの展開について教えてもらえますか?

デヴィット:一通りアルバムを作っていく中で色々見えたものがあって、バンド内の楽曲製作のルールややり方みたいなものは固まってきたよ。実は、今回のアルバムの後に書いた曲で、今までにないサウンドのブルースっぽい曲が出来たんだ。ツアーで世界を廻ったりするなかで、自分の中でピンとくるものがあって。それからすぐにそうしたテイストの曲を5曲程書き上げてしまったんだよ。だからもしかしたら、エレクトロニックやデジタルな要素は残りつつも、もう少し楽器の生っぽい表情が伝わる楽曲中心のアルバムになるかもね。…まあ、いずれ分かるよ(笑)。

(取材・文:冨手公嘉/写真:後藤倫人)


The Royal Concept/Gimme Twice

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Royal Concept

Goldrushed
UNIVERSAL INTERNATIONAL
2014

Amazon MP3 & CD
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冨手公嘉

エディター/未来を見据えて生きる若者たちの言葉を紡ぐ「the future magazine」の編集長。
LINK:the future magazine , Twitter

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