布袋寅泰と共演、U2ボノとも共作するイタリアの至宝ズッケロ インタビュー

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世界で最も売れたイタリアのアーティスト、ズッケロ。ベルリンの壁崩壊後、クレムリンにて初めてパフォーマンスをした西洋のアーティストであり、1994 年に開催されたWoodstock フェスティヴァルに参加した唯一のイタリア人アーティストである彼は、1991 年のフレディ・マーキュリーのトリビュート・ライヴやネルソン・マンデラの46664 イベントにも参加。さらに、2006 年にはビリー・プレストンやエリック・クラプトンと共に最優秀R&B Traditional Vocal Collaborationのカテゴリーでグラミー賞にノミネートされている。後にも先にもグラミー賞にノミネートされたイタリア人は彼のみだという。

これまでブライアン・アダムス、ブルース・ブラザーズ、ボノ(U2)、ジェフ・ベック、レイ・チャールズ、エリック・クラプトン、マイルス・デイヴィス、ブライアン・メイ、イギー・ポップ、スティング等の錚々たるグローバル・スーパースターズとの数々の共演を果たしてきた彼が2016年12月、布袋寅泰35周年ホールツアーの最終公演へのゲスト出演のために来日。最新作『ブラック・キャット』や布袋との関係についてインタビューを行った。

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■NHKホールでの布袋との共演はいかがでしたか?

非常に上手くいったよ。お客さんの反応も上々で、温かい雰囲気のあるオーディエンスたちだった。みんな布袋さんのファンだけど、私が歌ったときにもとても良いリアクションで迎えてくれたね。

■新作に収録されている「ティ・ヴォリョ・スポザーレ feat. 布袋寅泰」を含めた3曲を一緒に演奏しましたが、選曲のポイントは?

布袋さんと一緒に考えて選んだ3曲なんだ。ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで共演したときと同じ曲なんだけど、この3曲はギターソロの見せ場が多くて、布袋さんの見せ場を最大限に引き出せる曲たちなんだ。

■そもそも布袋との出会いのきっかけはなんだったのでしょうか?

彼とはロンドンで出会ったんだ。ユニバーサルの担当者が紹介してくれて、一緒にスタジオに入った。彼に向いていると思う曲を聴かせたらら、彼は私が何を求めているのかを即座に理解してくれた。そして二人の間にはすぐに友情が生まれ、化学反応のような相乗効果も生まれたんだ。私たちの関係は混じりけのない純粋な間柄で、ミュージシャンとして相互の経緯がある。それとロックを愛する気持ちが私達をつなげているんだよ。

■これまで錚々たるギタリストと共演してきたあなたから見て、布袋はどのようなギタリストですか?

クラプトンやジェフ・ベック、ブライアンメイなど、数々の素晴らしいギタリストと演奏してきたけど、彼らと比べても布袋さんは独特の持ち味がありソウルフルで温かい音を鳴らす、人柄を感じさせる個性的な音を出せるギタリストだと思うよ。数々の伝説的なミュージシャンと肩を並べてもおかしくない。



■2016年にリリースした最新作『ブラック・キャット』ですが、この作品の着想はどこにあったのでしょうか?

私がこのアルバムの着想を得たのは、タランティーノの『ジャンゴ』や『それでも夜は明ける』といった映画を観てのことなんだ。というのも、今、私たちが暮らしているヨーロッパは戦争や内乱を逃れての移民が深刻な社会問題になっている。こうした難民たちは「新しい奴隷」と言ってもいい。彼らを救うために何が出来るかと考えたとき、イメージとして浮かんだのが1700年代から1800年代にかけてのアメリカ南部の綿花の畑なんだ。そこでは鎖につながれた奴隷たちが歌っていた。リズムをとるために手を叩いたり鎖を打ち合わせたり、ガソリンの缶を叩いたりして、荒削りな音楽を歌っていた。だからこのアルバムのコンセプトも、そうした粗削りで素朴な音をベースにしたんだ。

■アルバムのハイライトとも言えるのがボノとの共作による「ストリーツ・オブ・サレンダー(S.O.S.)」です。

ああ、ボノが詞を書いて私が作曲したんだ。パリのバタクラン劇場のテロがあったよね。当時ボノはパリにいて、パニックに陥ったパリの街を見てショックを受け、そのことから書いた詞なんだ。この曲には、人間は憎しみに対し別の憎しみを持って戦ってはいけない。他人に対して心を開くべきだ、というメッセージが込められている。憎しみを持って戦うかサレンダーするか2つの道があるとしたら、私は戦うよりはサレンダーを選びたいんだ。

■最後にアヴィーチー「テン・モア・デイズ」のカバーについて聞かせてください。

私はアヴィーチーの「ヘイ・ブラザー」や「ウェイク・ミー・アップ」が好きなんだけど、実はこれはカバーじゃないだよ。ユニバーサルがこの曲をアヴィーチーと僕に同時に送ったんだ。たまたま彼のアルバムのほうが先に仕上がったっていうだけ。両方とも全く違ったバージョンで、私のはブルーズに近く、彼のはバラードやモダンな感じになったね。

(AMP STAFF)

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